第9回研究推進体セミナーが開催されました

研究推進体主催のセミナー()が造形+計測で拓く新しい物質構造解析』と銘打って2024年8月26日(月)に開催されました。今回で9回目の開催となりました。
(※山口大学理学部 第2回理学部講演会を兼ねる)


今回の第9回ジョイントセミナーは、対面による現地開催イベントとして開催いたしました。セミナー参加事前登録は50名を超え、当日は当日参加登録者を含む60名を超える参加者(本学の教職員、大学院生、学部生・企業技術者(本学卒業生を含む))が本講演を聴講しました。

 今回は特別講演2件【吉野大輔 先生(東京農工大学)・桑原篤 先生(住友ファーマ株式会社)】と一般ポスター発表25件【企業の発表含む】が行われました。



吉野先生には、現行のバイオ実験システムの紹介から、最新のスフェロイド/オルガノイド作製装置や組立式微粒子・細胞計測モジュールの研究開発状況とその成果について判り易くお話し頂きました。なかでも組立式計測モジュールは、導入・分離・検出のそれぞれのモジュールをレゴ・ブロックのように連結して使うことができるデバイスであり、専門的な知識や技能がなくても高性能な計測システムを安価に構築できる可能性があると熱く語って頂きました。

 

 

 


桑原先生には、怪我や病気で失われた体の細胞や機能を回復する医療である再生・細胞医療のこれまでの経緯・成果について説明があり、その後、話題のiPS細胞から立体網膜組織を作成する自己組織化培養技術とその分析方法について丁寧にご紹介頂きました。臨床に直結した再生医薬「細胞医薬」の研究に対する住友ファーマ株式会社の技術力の源を垣間見ることができました。


 

 


一般ポスター発表では、物理化学・分析化学・錯体化学・高分子化学・ソフトマター・材料工学・計算科学・物性工学などといった幅広い分野からの報告がありました。全ての発表において活発な質疑応答がなされており、和やかな雰囲気のなかで参加者同士の交流を深める良い機会になりました。

 

 

 

以下の4件の発表が優秀ポスター賞を受賞しました。おめでとうございます。
今後、益々の研究の発展を期待しております。

P07 立原真紀さん(山口大院創成科学(理))
「複数の三重項状態を経由したアンテナ効果を示すTb錯体とEu錯体の混晶における励起波長選択的な発光スペクトル変化」
P13 林幹大さん(山口大(工))
「ギ酸を溶媒とした高濃度セルロース溶液の分子レベル溶液構造解析」
P14 関駿介さん(山口大(工))
「カーボネート型Liイオン電池用電解液中におけるLiイオン溶媒和構造の定量解析」
P21 平川太智さん(山口大(理))
「ラマン分光法によるカルボン酸/ピリジン混合液体の液体構造観測」

今回のジョイントセミナーも、分野を超えた活発な質疑応答がなされ好評のうちに終了致しました。

山口大学研究推進体「先端的計測・分析基盤技術の創出」第9回ジョイントセミナー
  当日のプログラム等、詳しいご案内は コチラ

2024年08月26日