第3回研究推進体セミナーが開催されました

研究推進体主催のセミナー()が『境界領域計測から見えてくる新奇物性』と銘打って、2018年8月29日(火)山口大学理学部・14番講義室にて開催されました。山口大学理学部の物質構造解析研究会との同時開催で、今回が3回目のジョイントセミナーとなりました。

特別講演2件【藤井健太先生(山口大学工学部・今年9月より本推進体メンバー)・貞包浩一朗先生(同志社大学)】と一般公演ポスター21件【近隣企業、他大学からの発表含む】が行われました。


藤井先生には、固体と液体の界面近傍の“溶媒和”という化学的現象がリチウムイオン電池の性能にどのように関与し得るのか判り易くお話し頂きました。

貞包先生には、光(電磁波)の干渉・回折・散乱などの様々な現象を用いて、コロイド、高分子、液晶、膜、ゲルなど、いわゆる“ソフトマター”と呼ばれる物質の複雑な幾何構造を明らかにしていく最新の研究成果について判り易くお話し頂きました。また実演を交えながらの講演して頂いたことで、聴講した全員が目の前で起こる光の現象に夢中になっていました。


70名を超える参加者(本学理学部、工学部、そして産学公連携センターの教職員、大学院生、学部生・近隣大学の教員、大学院生・近隣企業技術者)が本講演を聴講しました。講演終了後も活発な質疑応答が行われ、今回も好評のうちに終了致しました。

場所を移した第一学生食堂ボーノでの一般公演ポスター発表では、分析化学・有機化学・錯体化学・溶液化学・高分子化学・クラスター化学・構造有機化学・ソフトマター物理学などといった幅広い分野からの報告がありました。全ての発表において活発な質疑応答がなされており、和やかな雰囲気のなかで参加者同士の交流を深める良い機会になりました。

今回のセミナーからの試みとして、優秀ポスター賞を新設しました。以下の2件の発表が受賞しました。おめでとうございます。今後、益々の研究の発展を期待しております。

P11 吉武真理さん(山口大院創成科学(工))
「多分岐高分子を利用した均一網目イオンゲルの架橋反応制御:電気二重層キャパシタ用ゲル電解質への応用」
P19 中尾嘉宏さん(山口大院創成科学(理))
「大気圧ヘリウム雰囲気下での軟X線吸収分光測定装置の開発」

山口大学研究推進体「先端的計測・分析基盤技術の創出」× 物質構造解析研究会・第3回ジョイントセミナー
  当日のプログラム等、詳しいご案内は コチラ

2018年08月28日